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2026.07.14

【コラム#6 中庭の小さな池】

当院を訪れる多くの方が、中庭にある小さな池と、そこに優雅に泳ぐ数匹の錦鯉に目を留められます。

鯉たちは、水面に映る陽の光を浴びながら、ゆったりと、あるいは時に力強く水を掻き、生きています。

その姿は、私たちが提供する医療とはまた違った形で、訪れる人々に静かな癒しと、生命の躍動感を与えてくれています。

 

鯉の中でも、特に鮮やかな色を持つ錦鯉は、「泳ぐ宝石」とも呼ばれ、古くから日本で愛されてきました。

赤、白、黒、あるいは黄金の斑を持つ彼らの姿は、一匹一匹が異なる個性を持った芸術品のようです。

しかし、彼らの魅力は見た目の美しさだけではありません。

鯉は非常に丈夫で、環境への適応能力が高く、なんと数十年という長い寿命を持つ個体もいます。

水の冷たい冬の間は、水底でじっと過ごす「冬眠」に近い状態で耐え忍び、春になると再び活動を始めるその強い生命力は、私たちの想像を超えています。

この驚異的な生命のタフさ、過酷な環境を乗り越える力こそが、鯉が持つ最大のメッセージではないでしょうか。

 

病院という場所は、健康を取り戻すために多くの方が努力され、また、私たち医療従事者がそのサポートに尽力する場所です。

治療やリハビリで辛い時、不安な時、中庭の鯉を眺めてみてください。

彼らが、水中で悠々と、しかし確かに生き抜いている姿は、私たち人間に、粘り強く生きる希望を与えてくれます。

もし鯉が口をパクパクさせているのを見かけたら、それは彼らが私たちに「大丈夫、必ず良くなるよ」と無言のエールを送ってくれているのかもしれません。

これからも、この中庭の小さな池が、私たち病院の「生命」と「希望」を象徴する場所として、皆さまの心に安らぎを与え続けられるよう、大切に守っていきたいと思います。

 

 

事務職員